20100315

Regional Economic by Mizuho Research Institute















みずほ総合研究所が発表した
地域動向:地方経済を巡る厳しい環境と民主党政権の地域政策(PDF)
「地域主権」時代の地域自立戦略を考える ~地域疲弊の根元を絶つために(PDF)
の2つの資料のポイントをチェック。


  • 地域動向:地方経済を巡る厳しい環境と民主党政権の地域政策
・停滞基調が続く2000年代の地域経済を分析。

・背景は人口・公共事業の減少と工場などの海外移転の拡大など。

・地域経済の立て直すために必要なのは、「地域自立戦略」。

「地域自立戦略」に関しては、もう一つの調査報告に詳しい。


  • 「地域主権」時代の地域自立戦略を考える ~地域疲弊の根元を絶つために
・「地域主権戦略会議」
2009年11月が地域主権に関する施策を検討する場として内閣府に設置。
2010夏ごろまでに基本方針を定めた「地域主権戦略要綱」を発表予定。

・地域経済が自立するための要件(中村良平「地域経済循環により自立と格差の解消を目指して」(2009))
  1. 移出・輸出力(外貨を獲得する基幹産業を育成し、資金を域内に呼び込む)
  2. 循環性(域外からの資金と域内の富を逃さない経済構造)
  3. 安定化(産業構造の適度な分散)
  4. 比較的優位性(有用な地域資源(人材、技術、伝統文化)を有効活用)

・地域経済の現状を把握するためのフロー構造
  1. 「地域経済循環分析」(地域間・地域内のヒト・モノ・カネ・情報を総合的かつ定量的に把握する方法)→主に地域経済の移出・輸出力、循環性の検証に活用
  2. 「地域産業のポートフォリオ構造」(域内産業のリスク・リターンを把握する方法)→地域経済の安定化の検証に活用
  3. 「地域資産分析」(企業・団体・個人の保有資産、社会インフラ、人的・知的資源、歴史・文化資産、自然資源、地場産品などの量・質を分析)→地域産業比較的優位性の検証に活用


【感想】
「地域の活性化」は、ゼロ年代の大きなテーマになると思う。
地域は、歴史や文化、自然・経済環境などそれぞれに違う特性を持っているため、“自立の道”もそれぞれに違う。どこかの地域が成功した事例を当てはめるのではなく、上記のような多角的な分析を通じて、オリジナルな成長モデルを作るしかないと思う。
従って、国は地域が活動しやすいような充実したサポート体制を整えられるか。それを、「地域主権戦略要綱」に期待したい。現場レベルでは、ローカルに考え、グローバルに動く。グローバルに考え、ローカルに動く。そんな柔軟は発想や行動力を発揮してほしい。
個人としても、「地域の活性化」に対してできる限りのことはやりたいと思う今日この頃。



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