20091128
You Are The Generation That Bought More Shoes And Get What You Deserve/Johnny Boy
You Are The Generation That Bought More Shoes And Get What You Deserve/Johnny Boy(2004)
モータウンを連想させるスウィートなメロディ、
たくさんの音が重なり合ったユーフォリックなサウンド、
高揚感が止まらない「YEAH!」というフレーズの連呼。
こんなにも多幸感に満ちた曲は、今まであっただろうか。
そして、この曲にさらに深みをもたらしているのが歌詞。
それは現代社会への痛烈な視座で成り立っている。
象徴的なのが『You Are The Generation〜』というタイトルそのもの。
『あんたら、たくさんの靴買いまっくてんから、
その報いを受けて当たり前の世代なんやで』とシニカルなメッセージを掲げているのだ。
このタイトルは「靴」を「服」や「石油」や「水」などに置き換えてみれば分かるように、
先進国の物質的に豊かな生活が、一部の地域からの搾取と抑圧により成り立っているからこそ、
その報いとして「9.11」などの政治的問題や
「温暖化」をはじめとする環境問題が起きることを示唆している。
こういった問題意識を表現しているアーティストは90年代に入り、
マイケル・スタイプやカート・コバーン、ザック・デ・ラ・ロッチャ、トム・ヨークなど
連綿として受け継がれて来ている。
ここ日本でも岸田繁や向井秀徳の出現以降、土俵は整ってきている。
そしてJOHNNY BOYの出現により、今後ますます、
音楽という享楽的な魔法を駆使して、
人々に「考えるきっかけ」を与えてくれるアーティストが増えてくるだろう。
と、この曲が発売された2004年に考えていたが、
今はむしろその反対に快楽的なだけのアーティストが増えてきている気がする。
少し、残念だ。
2 Comments:
これ、そんな内容だったの?笑
たしかにPitchforkとかチェックしてても何にもピンとこない。
どれもコピーバンド。ブッシュんときはいいバンド/アルバム
ぎょうさん出たよね。リングスとか、アーケードとか。「もうこ
れ以上アメリカに住んでたくない。」だもんね。反抗することが
もうなくなったのやら、なんなのやら。
まあ、そもそも
「音楽」に何を求めるかによって
作品の評価が変わってくるのは明らか。
「文脈」や「意味」など無視して、
「享楽性」だけあればOKも分かっているつもりだが。
ハイブスなんて、あの猪突猛進っぷりがサイコーやもんな。でも、その姿勢自体が批評性を帯びているというメタ視点もなきにしもあらず。
まあ、それでもガキの自意識過剰っぷりの音楽はおなかいっぱいですわ。深さがない。
あ、それと、
社会が希望に溢れているとサブカルチャーは翳み、
社会が絶望で覆われているとサブカルチャーは輝く
というのは、すでに歴史が証明しているので、
今のシーンの停滞ぶりは仕方がないかと。
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